日本のゴルフブーム

ゴルフ場プロゴルファー豆知識

『日本のゴルフ史のはじまり』で日本ゴルフ場の始まりを紹介しました。今回はゴルフブームについてです。

太平洋戦争が始まりとともに、多くのクラブハウスが閉鎖を余儀なくされました。ゴルフ場の土地を軍用地や畑として使われたためです。

戦争により多くのゴルフ場が閉鎖しており、ゴルフの文化も終わりに見えましたが、復興と共に徐々にゴルフ人気も戻りつつありました。関東プロ、関西プロ、日本プロと選手権大会とプロ競技の始まりと、好景気によるゴルフ人気も、高まり、各地にゴルフ場が建設されました。
1957年日本で初めての国際イベントとなる第5回カナダカップ(ワールドカップ)が霞ヶ関カントリー倶楽部(埼玉県)で開催されました。この大会で小野光一プロと中村寅吉プロのコンビが団体初優勝、中村寅吉プロは個人優勝をも勝ち取りました。この様子はテレビ放送もされ、ゴルフが大ブームになりました。

日本で初めて行われたカナダカップから9年後の1966年、再び日本でカナダカップが開催されました。読売カントリークラブ(東京)で行われたこの大会は世界の3大スターと言われる、アメリカのジャック・ニクラウスプロ、アーノルド・パーマープロ、南アフリカのゲーリー・プレーヤープロが出場しました。また、この大会では杉本英世が個人戦で2位に入り、第2のゴルフブームが起こりました。日本国内でも北から南までゴルフ場の建設が急速に進んだのもこの頃です。また、日本の選手では青木功プロ、尾崎将司プロ、中嶋常幸プロといったビッグ3の活躍でもブームになりました。

その後タイガーウッズプロがマスターズを最年少の21才で優勝した1997年から世界的なタイガーブームが起こります。日本では2003年、高校生にしてプロツアーを制した宮里藍プロの人気も記憶に新しいと思います。

そしていま、まさに再度ゴルフブームが到来しているのではないでしょうか。記憶に新しいのは2019年渋野日向子プロの全英女子オープンゴルフの優勝。2021年マスターズ優勝の松山英樹プロの優勝。そして稲見萌寧プロが銀メダルを獲得した東京2020オリンピックのゴルフも見応えがありました。若いプロゴルファーの活躍は目覚ましいものがあります。そしてまさにコロナ禍のいま、密にならないスポーツとして、ゴルフに注目が集まっている気がします。

(A.M)